ズームコレクト #2(2)~お客様にいかに楽しんで帰ってもらえるか~ 販売スタッフ山内が語る自分らしい働き方
こんにちは。
クスナミキ・ギャラリーの杉が聞き手となり、Collectの “人” や “想い” にフォーカスを当てた話をお届けする[ズームコレクト]
前回のショップマネージャー佐々木さんに続き、今回は、Collectで働き始めてちょうど1年、若頭としてお店を盛り上げている山内 喬麗兵(きょうへい)さんにお話を伺います。インタビューは、全4回に分けてお届けします。(全4回の2回目/ #2(3)へ)
自分なりのワークライフバランスを求めて
大手セレクトショップで働くことになったきっかけは?
大学3年生で就活を始める時に、インターンシップでITとかコンサルとかゼネコンとか、色々な企業を見てみたんですけど、どれもピンと来なかったんです。親からしたら、きっとそっちに就職してほしかったと思うんですけど、やっぱり自分が好きなことをって考えると、アパレルに行きたいと思ったんです。
好きなことを仕事にしたいと思ったんですね。
自分はスーツをピシッと着こなすダンディーな男性に憧れがあったので、大人になればなるほどカッコ良くなれて成長できそうだと思って、アパレルの大手企業の中からその会社を選びました。その会社はメーカーから始まっている会社なので、もの作りへのこだわりがすごく詰まっていて、話を聞けば聞くほど良い会社だなと感じました。
なんというか、職人っぽいんですね。
そうですね、分かる人に分かってもらえれば良いという感じで、媚びない。
働いている人たちも、みんなカッコ良くて。その中でもめちゃめちゃカッコ良いバイヤーさんがいて、あの人みたいになりたいって、今でも思っていますね。自分の中でファッションアイコンの人だなって思います。
そういう職場環境はとても良いですね。 社会に出た時に、自分がそうなりたいと思う存在がいると、その人だったらどうするだろうって判断基準になったり支えになったりするから。
確かに、めちゃめちゃそうです。
そこでどれぐらい働いたんですか?
丸2年です。だから、年数的にはそんなに長くないんですけど、先輩方に恵まれたのもあって、 その期間でものの見方や接客のノウハウをぎゅっと凝縮して得られたかなと。
それから、宮崎で働くことにした理由を聞いても良いですか?
はい、服が好きなので販売員はすごく楽しかったんですけど、時間に追われる面が多くて、もうちょっとゆったりとワークライフバランスを取って、自分の時間をしっかり持ちながら仕事ができたら良いなって思ったんです。
そうだったんですね。
軽井沢のアウトレットに半長期的に研修に行く機会があって、その時に軽井沢のリゾート地の雰囲気が宮崎にすごく似ていたんですよ。それを経験してから、地元に戻って働きたいって思うようになりました。ずっと東京にいたら、こういうもんだと思ってまだそこで働いていたかもしれないです。
忙しさって麻痺しますよね。疲れているんだけど、奮い立たせているうちに麻痺してしまっているような。
そうですね、もう自分のことを考える時間もないというか。軽井沢に行って、そういう時間をもらえたっていうのが大きいかもしれないです。
それで戻ってきて、Collectで働くことになったんですね?
仕事を辞めて宮崎に戻ってくる時には、Collectでお世話になることは全然考えていなかったんです。これからどうしようって考え始めてから、以前1回だけ行ったことがあったCollectを思い出したんですよね。取り扱っているブランドも自分の好みに合っていて、良いお店だなと感じていたので。
そうなんですね、自分からアピールしたんですか?
その時は、販売スタッフの求人はしていなかったので、撮影スタッフだったかな?その求人からねじ込んで行って、雇っていただきました。
入口は販売ではなかったんですか。
そうなんですよ。運良くタイミングも重なって、販売スタッフになれました。
最初に驚いたのは、お客様との距離感が近いこと
前職とCollectの接客の違いはありますか?
前職では、エレガントさなどの洗練されている感じや上品さが重視されていたんですよ。接客もお客様にとって、それが気持ち良いか気持ち良くないかだったり、やり方がお客様に綺麗に写っているかをめちゃめちゃ仕込まれました。
じゃあ、今もエレガントがベースになっています?
ベースにはなっているとは思うんですけど、お店によってサービスも、服装や接客の仕方も変わるし、お客様と話すテンションも違うので、そこはけっこうギャップを感じました。Collectに入って最初に佐々木さんや他のスタッフの接客を見て、こんなに距離感が近いんだってすごく驚きましたね。
そうなんですね。宮崎と東京のお客様の違いは感じますか?
宮崎の方がラフな方が多いかな。服屋の兄ちゃんみたいな感じで接してくれる方が多いかなって思います。
宮崎の方がお客様との距離感が近いんですね。
やっぱりお店のスタイルとかもあるので、一概には言えないんですけど。
前職では、お客様と販売員はお互いにリスペクトを持って程よい距離感で成り立っている関係性で、お客様と世間話をする感じでもなかったんです。ビジネス服も扱っていたので丁寧にしないとっていうのはありましたし、売ることより粗相のないようにと気をつけていたかもしれないです。
Collectでは、いかに楽しんで帰ってもらえるかという、モノの提供だけではなくて、それ以外のプラスアルファを与えられるかを大事にしていますね。そこが、Collectに入ってから自分の意識が一番変わったところかな。
だから、そこは地域性っていうよりも、お店のスタンスの違いかなと感じています。
なるほど。
だけど、宮崎だとコミュニティが狭いじゃないですか。だからこそ、人間味が大事になってくるのかなと。東京だとお店がたくさんあるので、人間味よりもクオリティを保つことの方が大事なのかなとは思っていて。
山内さんに選んでもらいたいとか、山内さんとお話したいってお店に行く理由になりますもんね。
そうですよね、東京でもうちみたいな個店で何回か接客を受けたことがあるんですけど、自分が行っていたどのお店よりもCollectは距離感が近いと思います。
お客様の年齢層はどれくらい幅があるんですか?
高校生から50〜60代の方までいらっしゃいます。そこはめちゃくちゃ幅広いかなと思います。高校生でこういうブランドに興味を持つのはすごく早いなと思って、すごく良いことですよね。
幅広い年代の方と話す上で気をつけていることはありますか?
そうですね、テンション感はやっぱり大事ですかね。
お客様が触っているもの、目線、歩くスピード、声のトーンとかを見て、相手を不快にさせないように、言葉遣いや距離感、テンションにはすごく気をつけています。
前職では30~50代の方が多かったので、最初はそれくらいの年代の方のほうが接しやすかったんですけど、Collectで10~20代の若いお客様と接するようになって、徐々に接し方が分かってきたというか、楽しくなってきました。
そこは、Collectに入って開けたところなんですね?
そうですね、自分がかつてそうされてきたように、服屋の店員さんにカッコ良い服を選んでもらって買うみたいな、それが出来ているのかなと思いながら。
Collectで働くやりがいや楽しさは何でしょう?
やりがいは、お客様がお店に来た時に楽しかったり、満足してもらえることが大事だと思うので、それを感じてもらえた時は、やっぱり自分もやりがいを感じるし、楽しいと思います。
あとは、売り上げを立てるのはもちろん大事なんですけど、やっぱりその人にどれぐらい影響を与えられるかということも大事だと思っているので、自分から買ってくれたことで、 お客様に何かプラスになることがあれば良いなって思いながらやっています。次にお店に来られた時にお客様がアップデートされてカッコ良くなっていると、すごく嬉しくなりますね。
それはいいですね、洗練されていくのを実感できるんですね。
そうですね、去年の夏ぐらいから仲良くしてる子たちがいるんですけど、その子たちが最初にお店に来た時と比べると、今格段にカッコ良くなっているんですよ。彼らに影響を与えているのは美容室や他のお店とか、きっと自分だけじゃないんですけど、自分も何かしらの影響を与えられていると思うと、やっぱり良かったなって思います。
へぇ!良い服を買ったら、髪型をなんとかしたくなるし、服に合う靴が欲しくなったり、どんどん変わっていきますよね。
自分を良く見せるには服、髪型、清潔感とか、トータルで意識していることが大事ですね。
だから、お客様それぞれのライフスタイルに寄り添って、ファッションを楽しんでもらえる、そのいい塩梅のところを提案していきたいですね。